王を選んだ後の麒麟の在り方に思い悩む様を描いた(冬栄)、祥瓊追放後の芳国を描いた(乗月)、即位前の陽子と楽俊の交流を描いた(書簡)、先王の悪政を糾弾し正しい政治を行ったはずが破滅していく様を描いた(華胥) 傾き始めた国でしか会わない怪しげな二人の男を描いた(帰山)の5つの国を題材にした短編集/華胥の幽夢 十二国記 小野不由美

短編集の「華胥の幽夢」は5つの国を題材にした5つの物語で、本編と深く関わりがあります。 特に泰麒の物語「冬栄」は「風の海 迷宮の岸」と...

全てが順調だったはずの王朝はたったの半年で崩壊してしまう。王と麒麟は消息不明のまま6年の月日が流れ、国は荒れ妖魔が湧き出し戴国は滅亡へと突き進んでいた。新しい麒麟は生まれず、天の救いがない絶望的な状況で将軍は慶国へ助けを求めることにする。 追い詰められた将軍は戴国を救済する為ならば慶国を沈める覚悟を持っていた。 己の罪を自覚しながら窮状を訴えた将軍の声は届き、他国を巻き込んだ前代未聞の戴国救済作戦が始まる。 天に見放された戴国を人の力で救うことが出来るのか。/黄昏の岸 暁の天 十二国記 小野不由美

新潮社公式サイトでは読む順番が0番として「魔性の子」があり、新潮社の推奨通り読み進めてきた場合、8番目の「黄昏の岸 暁の天」で「魔性の子」で...

漁師のご先祖様の屋号はなぜかコンニャク屋だった。祖父の残した手記を頼りに奇妙な屋号の秘密を探る旅はやがて自分の起源へと繋がっていく。なぜ自分はここにいるのか。ご先祖様が繋いできた一族の絆が明かす今ここで生きている理由とは/コンニャク屋漂流記 星野博美

ノンフィクションの本を読みたいと思って、書店の棚をうろついていた時に「コンニャク屋漂流記」というタイトルが目に入り、どんな本なのか興味を惹か...

奴隷のような生活に苦しみ、その苦しみを分かってくれるのは同じ境遇の若い女王だけと希望を持つ少女。 圧政を強いて民から恨まれ、王であった父親を耐え兼ねた民によって殺された少女は、全てを手に入れたように思える同じ年頃の若い女王に憎悪を抱く。 期待と希望、落胆と失望、様々な感情を向けられる女王は先代から続く官吏の専横を御しきれず、何も知らないことを侮られ無力な傀儡と化していた。 苦難の運命に抗う3人はやがて導かれるように出会い、同じく苦難に耐え苦しむ民衆を救うため立ち上がる/風の万里 黎明の空 十二国記 小野不由美

※この記事は十二国記シリーズ第四巻の紹介記事となりますので、第一巻「月の影 影の海」、第二巻「風の海 迷宮の岸」、第三巻「東の海神 西の滄海...

男は妻への腹いせに素性の分からない女と一夜を過ごした。それなりの気晴らしが出来て部屋に戻ると妻が殺されていた。 殺人の容疑をかけられるが、男には犯行時刻に女と一緒にいたという確かなアリバイがあった。 男の無実は簡単に証明できるはずだったが……/幻の女 ウィリアム・アイリッシュ 訳 黒原敏行

新刊として本屋さんに平積みされていて、鮮やかなオレンジ色の表紙に惹かれて手に取り、冒頭の一文を読んですぐレジに持っていきました。 読了...

ハードボイルドな私立探偵を目指しているのに依頼はペット捜索ばかり。うんざりしているところへ和服美女から猫の捜索依頼がやってくる。喜んで引き受けた依頼だったが、反社会的勢力のボスから同じ猫を探すよう依頼がやってきてしまう。まさかの板挟みにハードボイルドな私立探偵を目指す男の運命は?/サニーサイドエッグ 荻原浩

※この記事は前作「ハードボイルドエッグ」を読了していることが前提の記事となります。 「ハードボイルドエッグ」のネタバレを気にせず書いていま...